生命に関わるアナフィラキシーショックについては、
正確な判断を必要とするために数多くの疑問が生まれることと思います。
今回は、アナフィラキシーに関わる質問をFAQ形式で
いくつか見ていきたいと思います。
エピペンを正常な患者に打ってしまった場合は?

アナフィラキシーの症状を抑える特効薬、エピペンがもしも正常な方に打たれた場合、どのような副反応が起こってしまうのでしょうか。
結論から言えば、一時的に心拍数が上がるなどの興奮状態になりますが、
15分程度で正常な状態に戻ります。
これはエピペン液の主成分がアドレナリンであることに由来しており、興
奮物質であるアドレナリンが一時的に精神状態を高揚させるため起こります。
そのため、間違えて正常な人に投与してしまっても
生命に関わるような重大な事案になってしまうことはないと言って良いでしょう。
アナフィラキシーの検査の費用は?

アナフィラキシーは「アレルゲン検査」の延長線上で検査することができます。
検査は特異的IgE抗体においては1項目あたり1,100円(13項目まで保険が適応されますが、
それ以上は適応されません)となり、皮膚テストにおいては1項目あたり160円となります。
また、自分自身がアナフィラキシーに似た症状を持つ別の疾患を持っている場合は、
そちらも検査することが望ましいため、そこにまた費用が発生します。
アナフィラキシーの死亡事例はどのくらい?

厚生労働省の統計によると、毎年50~70人の死亡事例が報告されています。
死に至る原因としては、薬物や蜂に刺された時の毒など
「発生するケースは少ないものの、ショックが大きいもの」が挙げられます。
アナフィラキシーの原因は食物が多いですが、上述の毒などは
アナフィラキシー発生から治療までのスピードが間に合わないケースがあるため
死亡事例につながってしまうようです。
アナフィラキシーの治療は何科?

発生したアナフィラキシーの種類によって異なります。
食物性のアナフィラキシーであれば内科、吸入性のアナフィラキシーであれば
症状によって皮膚科や外科に分かれます。
いずれにせよ、発生している症状が起きている部位の診療科にかかりましょう。
一方で、医療機関で処方された薬剤でアナフィラキシーが起きてしまっている場合には、
処方元の医療機関に速やかに連絡し受診を行いましょう。
以上、アナフィラキシーについてのきになるAQでした。