アレルギーの治療についての項目を確認したところで、今度は予防について学習していきましょう。
食物アレルギーを含めて、アレルギーを予防する方法は検討されています。
以前はダメだったと呼ばれている方法であっても、
最近になって効果が発揮されるようになってきたものもありますので、しっかり学んでいきましょう。
妊娠中の食事制限は逆効果!

以前は、アレルギーになる前にその原因となる食物を避けようという考え方が一般的でした。
母親の胎内にいる時から、微量の食物ですら与えないようにするというこの考え方は、
予防の効果がないことが判明しており、現在では推奨されなくなっています。
それどころか、妊娠中の過度な制限が子どもに悪影響を与えることも判明しています。
妊娠中には特に、バランスの良い食生活を心がけましょう。
アレルギーの「リスク因子」を理解し、減らす

幼少期にどのような環境を過ごしたかでアレルギーの発症率は変化しますが、
どのような条件が発症率を増加させてしまうのでしょうか。
アレルギーの発症率を高めてしまう「リスク因子」としては、
家族のアレルギー歴や遺伝的素因、また出生季節によってかかりやすくなったり
なりにくかったり、などの要因があります。
実は、この中でも特に重要なのが、乳児期に起こる皮膚炎なのです。
皮膚炎の有無で、アレルギーの発症率はかなり変化すると言われています。
アトピーを避けることも大事

離乳食の他にも、「肌のケア」もアレルギー予防に有効であることがわかってきています。
皮膚を清潔にして保湿薬で保護することは、アトピーなどの発症予防に有効となっているのです。
アトピーになってしまうと皮膚の痒みから皮膚を引っ掻くようになり、
皮膚のバリア機能が低下してアレルゲンが体内に侵入しやすくなってしまい、
それがアレルギー疾患発症の原因となりうるのです。
まとめ

Lesson4を通じては、食物アレルギーの分類や治療などについて学習していきましたが、
いかがだったでしょうか。
食物アレルギーの3大原因は鶏卵、牛乳、小麦ですが、
毎日の食卓に並ぶ原材料であるため食生活の制限が強くなってしまい、
完全に避けることは困難になっています。
食物アレルギーには、即時型と呼ばれる「食べてからすぐに反応が起こるタイプのアレルギー」と
そうでないタイプがあります。
アレルギーの治療方法には「経口免疫療法」と呼ばれる
医者の助言のもとで少しずつアレルゲンを摂取していく治療方法がありますが
未だその他には明確な治療法は解明されていません。
続いてのLesson5では、食物アレルギーの中でも「子どもの食物アレルギー」というテーマで
さらに詳しく学習しましょう。