日本人は綺麗好きが多く、アレルギーになりやすい「体質」です。
それでは、そもそもアレルギーとは一体どのような仕組みで起こる反応を指していて、
どのような種類があるのでしょうか。
アレルギーが引き起こされる仕組みは「アレルゲン」と「免疫」

アレルギーとは、無害なはずの物質が体内に入った時に、
免疫が過剰に反応して引き起こされる病気です。
アレルギーは「アレルゲン」と呼ばれる原因物質によって発症します。
本来は反応しなくて良い物質に免疫が反応すると、体内で異常な攻撃反応が引き起こされます。
これによって鼻水が止まらなくなったり、
皮膚にじんましんができたり、酷い場合には意識を失ってしまうこともあります。
これらの発症の詳しい仕組みについては、Lesson2で解説します。
さて、アレルギーにはどのような種類があるのでしょうか。
アレルギーは大きく分けて3種類

アレルギーは、アレルゲンの体内への侵入経路によって大きく3種類に分類できます。
<アレルギーの種類>
・食物性アレルギー:卵、甲殻類など
・吸入性アレルギー:喘息、花粉症など
・接触性アレルギー:檜、金属など
それぞれのアレルギーの中にアレルゲンは非常にたくさん存在しているのですが、
大きな分類としては上述の3種類となります。
例えば、「花粉症」「喘息」「金属に触れていた部分が腫れる」なども
全てアレルギー反応の一環として捉えることができます。
これらのアレルギーは複合で発症することもあり、重度になると
「アナフィラキシーショック」と呼ばれる、人体へ強いショック症状を伴う現象を引き起こします。
アナフィラキシーとは?

アレルゲンと体との反応のうち、最も強いとされているものが「アナフィラキシー」です。
・皮膚粘膜症状:じんましんなど
・呼吸器症状:喘鳴など
・消化器症状:嘔吐や腹痛など
・循環器症状:血圧の低下、意識消失など
これらの症状のうち、2つ以上を同時に伴うものが「アナフィラキシー」として診断され、
その中でもさらにショック症状を伴うものがアナフィラキシーショックと呼ばれています。
ただし、「循環器症状」は重症のため、循環器症状が現れた場合は
他の症状を併発していなくてもアナフィラキシーと診断されます。
アレルギー反応が関係しない皮膚症状

アレルギー反応の一つとして起こる皮膚症状。
じんましんや痒みなどが出た場合は、「これはアレルギーではないか」と疑ってしまうこともあります。
しかし、じんましんは「ストレス」などの心的要因で起こることもあるので、
皮膚症状が出たからといってアレルギーである、という法則は必ずしも成り立つとは限らないのです。
よく間違えやすい症状としては「仮性アレルゲン」というものがあります。
「アレルゲン」と「仮性アレルゲン」の違い

食事をして気分が悪くなったり、嘔吐してしまったり、食中毒の症状が出たり・・・
これらはアレルギー反応なのでしょうか?
答えは違います。
例えば、長芋を食べて顔が腫れてしまったりすることがありますが、
これは「長芋アレルギー」ではなく、長芋に含まれる物質で痒みが引き起こされるなどの別反応なのです。
これらは「仮性アレルゲン反応」と呼ばれており、アレルギーと混同されやすい事象です。
「アレルギー」とは、あくまでも「アレルゲン」に対して
免疫が過剰反応してしまう事を指しているのです。
続いてのページからは、上述の3種類のアレルギーについて
代表的なアレルゲンや症状、治療方法を詳しく学んでいきましょう。