Lesson1-5 接触性アレルギー

接触性アレルギーは「その物質を触らない」事で避けることができますが、

日常生活に欠かせない扉の金属や洗剤などの場合は完全に避けることが難しいため、
解決に困難を要する場合もあります。

放っておくと生命に関わる重篤な症状を引き起こす場合もあるため、
違和感を覚えたらすぐに医師に相談するようにしましょう。

接触性アレルギーの代表的なアレルゲン

接触性アレルギーは食物アレルギー、吸入性アレルギーよりも
アレルゲンが広範囲に及びます。

日常生活で接することが多い衣類や金属製の製品、洗剤や医薬品、
また動植物や日焼け止めなどもアレルゲンになり得ます。

避けるのが難しい接触性アレルギーのアレルゲンですが

金属をできるだけ避けて生活したり、衣類を変えたりなど
自分のできる範囲で変えられる部分は変えていくと良いでしょう。

接触性アレルギーの症状

接触性アレルギーは、痒みを伴う発疹が発現することにより
発覚する場合がほとんどです。

アレルゲンが皮膚に接触することによって、
強い刺激がアレルギー反応を引き起こします。

接触した部分は水疱(かぶれ)が生じるなど、
見た目にわかる変化が起こります。

かぶれが出た場合は、頭皮であればシャンプーを、両手であれば洗剤など
接触が疑われる物質を調べるところから始めましょう。

接触性アレルギーの検査

接触性アレルギーは、「パッチテスト」と呼ばれる皮膚反応テストで症状の検査を行います。

パッチテストは、アレルゲンと疑われる物質を皮膚に貼り付け、
48時間後にどのような炎症が起きているかの反応を検査する
ものです。

「原因が何だかわからないけど、皮膚が腫れている」という場合には検査を行うべきです。

重症になると潰瘍になってしまうものもあるため、早めの診断を心がけましょう。

接触性アレルギーの治療

基本的には「接触皮膚炎の原因となる物質は何なのか」を解明し、
接触を避けるようにすることが治療の前提です。

その上で「ステロイド外用薬」と呼ばれる塗り薬を使用し、
痒みが強く我慢できない場合などには抗ヒスタミン薬などを使用して体の内側からケアを行います。

接触性アレルギーは旅行先など初めての環境で発症する可能性もあるため、
アレルギーを持っている人は常に薬を携帯しておくことをお勧めします。

Lesson1のまとめ

Lesson1を通じて、アレルギーとはそもそも何なのか、
どのような種類があり、それぞれの症状や治療法はどのようなものがあるのか、
について具体的に学習しました。

アレルギーは大きく「食物性・吸入性・接触性」の3つに分類されます。

食物性アレルギーにおいては、少しの摂取でも強い
アナフィラキシーショックを伴う場合がある
ので注意が必要です。

治癒に関しては、時間の経過とともに直る傾向がありますが完全回復は難しいとされています。

吸入性アレルギーにおいては、症状が出ていない場合でも
慢性的に気管支が腫れてしまうため、内服薬による長期的な治療を心がけましょう。

接触性アレルギーにおいては、広範囲のアレルゲンの中から原因を特定し、
接触を避けながらステロイドなどで症状を抑えることが大切です。

さて、続いてのLesson2では、これらのアレルギーが
「どのように発症するのか」という仕組みについて詳しく学んでいきましょう。