前回のページでは、様々なアレルギーの検査方法を解説しました。
今回のページでは、「子どものアレルギー予防」というテーマで、
離乳食の開始前と開始後のそれぞれで可能な予防法について見ていきましょう。
離乳食開始前の予防法

離乳食を開始するタイミングとアレルギーには関係があります。
離乳食を開始する時期が遅くなればなるほど、免疫が育つ時期が遅れてしまうため、
食物アレルギーになる可能性は高くなります。
また、アトピー性皮膚炎の子どもについては、まずは皮膚を清潔に保ってから,
除去療法よりも少しずつ摂取した方が発症が予防できています。
一方で妊娠中の除去については、有用な効果は確認されていません。
離乳食開始後の予防法は?

離乳食を開始した後も決して油断はできません。
アトピー性の皮膚炎が続いた場合は、IgE抗体がどんどんと作られてしまい、
これまでアレルゲンでなかったものがアレルゲンとして反応するようになってしまう場合があります。
また、「完全除去」を行ってしまうとアレルギーの発症と有意差が生まれてしまうので、
アレルギー検査で陽性である食べ物でも、ごく少量ずつ摂取した方が将来的なアレルギーの改善には役立ちます。
実際、鶏卵負荷試験で症状が出た子供は、
それまでに鶏卵を完全除去した場合と比べて、発症率に差があることがわかっています。
アレルギー対策、まずはスキンケアから!

アトピーで皮膚のバリア機能が低下したところに、
ダニや花粉、また食べ物などに対するアレルギー反応が重なると、
かゆみからアトピー性皮膚炎を発症することがあります。
このアトピー性皮膚炎は掻いた場所だけにとどまらず、
頭皮、頬や顎などに広がることも珍しくありません。
このアトピーを防止するために、スキンケアが大切になります。
スキンケアの具体的なポイントとしては、以下のようなものがあります。
スキンケアの具体的なポイント

以下のような項目を、チェック形式で意識してみると良いでしょう。
・爪をこまめに切り、皮膚を傷つけないようにする
・顔を拭くときは、ウェットティッシュやガーゼなどの刺激の少ない繊維がおすすめ
・抱っこの際に服の繊維が刺激にならないよう、綿100%のものがおすすめ
・石鹸も皮膚に刺激のないものを選び、泡立ててから優しく洗う
・子どもが寝る布団に毛布などを敷いている場合は、綿のものにする
以上のポイントを意識して、アレルギー発症防止のために、スキンケアにも励みましょう。
続いてのページでは、大人のアレルギーを
どう予防していくかについて見ていきたいと思います。