アナフィラキシーショックを起こした際、緊急時に必要になる「AED」。
しかし、その使い方は学校でずっと前に学んだきり、というような方も多いはず。
今回のページでは、アナフィラキシーを起こして心肺停止になってしまった人への
AEDの使用手順について解説します。
AED(自動体外式除細動器)ってそもそも何?

「AED」という単語自体は義務教育でも触れられていますし、耳にしたことがないという方は少ないでしょう。
しかし、「AEDについて説明してください」と言われて説明できる人もまた少ないはずです。
AEDとは、「心停止状態の心臓」に対して、外から電気ショックを行い、
止まっている心肺を正常なリズムに戻すための医療機器です。
主に、「心室細動(VF)・心室頻拍(VT)」 の症状が現れた際に使用されます。
AEDの使い方の手順その1-心肺停止の判断-

AEDを使用しなければならない局面は突然訪れます。
まずは、「倒れている人」を発見したら、意識があるかを確認しましょう。
ここで大声で呼びかけたり体を少し叩いても意識がなければ
救急車とAEDの準備をします。
その後、呼吸があるかを判断します。
ここで注意しなければならないのは、しゃくり上げるような不規則な呼吸がある場合は
呼吸なしという判断をしなければならないことです。
このような呼吸は「死戦期呼吸」と呼ばれ、心停止の際に起こる現象です。
AEDの使い方の手順その2-胸骨圧迫-

心肺停止が確認されたら、画像にあるように「胸骨圧迫」で血液を全身に送りましょう。
AEDの準備が整うまでの間、ひじをまっすぐに伸ばして
1分間に100~120回のテンポで強く速く胸骨の部分を垂直に押します。
子供の場合には、押した掌が体の1/3ほどにめり込む強さ、
大人の場合には掌1つ分くらいにめり込むような強さで押してあげます。
AEDの到着後の手順

AEDの準備が整った後は、到着したAEDをできるだけ速やかに装着しましょう。
AEDの装着後は「音声ガイド」に従って「除細動パッド」を
心臓を挟むような位置に貼り付けて、音声案内のタイミングで電気ショックを行います。
除細動パッドは救急車が来るまで外さないようにしてください。
心電図解析や電気ショックを行う際は、体から手を離しておくようにしましょう。
以上、このページでは緊急事態の際のAEDの使い方を解説しました。
自分には関係ないと思っていても、使用しなければいけない場面は突然やってきます。
そんな時に冷静に対応できるよう、日頃から基礎知識をしっかりと身につけておきましょう。