免疫力の低下がアレルギー問題の本質であることを理解した上で、
「どのように免疫力を高めていくか」を食事の面から考えてみることにしましょう。
腸内環境は食事によって左右されますから、
日々の食生活を改善する事が直接免疫力を高めることに繋がります。
腸内環境を整える「プロバイオティクス」

「プロバイオティクス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは「生きた細菌類」のことを指しており、これらを摂取し腸内に届けることで、腸内フローラを整えることが可能になるのです。
腸内細菌には「仲間の細菌類がやってくると、働きが活性化する」という性質があるため、
絶えず外界の細菌を取り込む事が必要なのです。
また、直接腸に細菌を届けるだけではなく、細菌のエサとなる溶液や物質を取り込むことでも
腸内環境が改善し、免疫力を高めることができます。
免疫力を高める食事

発酵食品である納豆と、善玉菌のエサになる「水溶性の食物繊維」を豊富に含む
「ひじき納豆」は分かりやすく腸内環境を改善します。
納豆には同じく善玉菌のエサになるオリゴ糖も含まれており、
納豆菌には乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増殖させる作用があることもわかっています。
また、抗酸化力のある食品を積極的に摂取することで、免疫細胞に有害な活性酸素を無害化することも大切です。
このように、植物が光合成を行うときにできる物質の総称であり、植物の色素やアクの成分で、抗酸化作用があるものは、「フィトケミカル」と呼ばれています。
具体的にはニンニクやキャベツ、
生姜、大豆に多く含まれますので、毎日のように食卓に取り入れていくと良いでしょう。
腸内環境を悪化させてしまう食事

腸内フローラを悪化させる原因である「悪玉菌」の大好物は、
動物性の脂肪やタンパク質です。
油塗れの「唐揚げ」や「ラーメン」などを食べていると悪玉菌が異常に繁殖し、
硫化水素やアミンなどの腐敗した物質を生みます。
これが腸内の粘膜を傷つけてしまいます。
腸内の粘膜が傷つくと、本来吸収すべきものが吸収できなかったり
逆に隙間から吸収してはいけないものが次々と体内に入っていきます。
他にも脂質を多く含む「生クリーム」そして脂身の多い「豚バラ肉」を控えることも、
腸内環境の改善に大きく貢献します。
ありふれた「小麦」も実は腸内環境に悪影響な一面も!

主食の一つとして親しまれているパンやパスタなどの小麦ですが、
含まれている「グルテン」という物質が実は厄介者です。
このグルテンは、消化吸収がされにくく非常にエネルギーを使ってしまうだけではなく、
体に悪い物質が腸の吸収審査を通過しやすくなってしまうという透過性増加効果があり、悪影響なのです。
ですから上記にあげたこれらの食品は免疫力という観点からは、できるだけ摂取しないことが大切なのです。
「ハンバーガー」などはまさにその一例と言えるでしょう。
全くこれらを摂取しない生活はなかなか難しいですが、意識して減らせるように取り組んでみると
腸内環境の変化に気づけるはずです。
続いてのページでは、免疫力の元となる腸内環境が悪化してしまうと起こる
「腸もれ」という危険な事象とその防止策について学習します。